生花やハーバリウムとは違う趣きで見た目も可愛く、お手入れが簡単なため、ご自宅用のインテリアや大切な人への贈り物(ギフト)におすすめのアイテムとして注目を浴びています。
この記事では、ボトルフラワーについてや作り方、ギフトの選び方など詳しくまとめています。
ボトルフラワーとは
ボトルフラワーとは、シリカゲルを使い乾燥させた花を透明な瓶などガラスに密封させたものを言い、半永久的に楽しむことができます。
また生花の色に近いまま残せることから、プリザーブドフラワーと間違えてしまう方もいます。同じように見えるかもしれませんが、ボトルフラワーとプリザーブドフラワーでは、加工方法が違います。
プリザーブドフラワーは脱色液を使用し生花の色を抜き、染色用液で着色することで生花のような色合いや人工的な色合いに加工することができるのが特徴です。ただプリザーブドフラワーにできる花が限られることや生花よりも脆くなるなどのデメリットがあります。
ボトルフラワーは、花をシリカゲルで乾燥させるためナチュラルな加工になり、生花に近い色が残せます。桜やラナンキュラスなどの花びらが薄い繊細な花も綺麗に仕上げることができるのが特徴です。
ボトルフラワーの特徴メリット
花を長期間、楽しめる
ボトルフラワーは、乾燥させた花を透明な瓶などガラスに密封するため、湿度の影響を受けることがありません。そのため花の色合いやグラデーションを長い期間楽しむことが可能です。
色鮮やかな状態を維持しやすい
ボトルフラワーは、シリカゲルを使用して乾燥させるため、本来の色を残しやすくなっています。
そのため結婚式のブーケや贈り物・想い出の花束をボトルフラワーにすることで色鮮やかな状態の花を維持しやすくなっています。
お手入れが簡単
透明な瓶などガラスに密封しているため、お手入れは容器に付いているホコリや汚れをさっと拭くだけになります。
水やりが必要ないため枯れる心配がありません。花や葉っぱについたホコリを払ったりする手間もなくお手入れが簡単です。
ボトルフラワーの作り方
用意する材料
- 透明なプラスチックやガラスなど蓋つき瓶
- 用意した瓶に入るサイズの生花
- シリカゲル(乾燥材)
- タッパーなどの容器
- スプーン
- ピンセットまたは竹串
※蓋を台座にしたボトルフラワーの場合は、「ワイヤー」「フローラルテープ」「セックブリックまたは紙粘土」「グルーガン」「接着剤」などが追加で必要になります。
生花以外は、100均で用意することができます。シリカゲルもダイソーとキャンドゥには、ドライフラワー用が置いてあります。
作り方
1. シリカゲルと花を容器に入れる
用意した容器にシリカゲルを敷き、その上に花をのせます。この時に注意点が何点かあります。
注意点1 花の向きに気を付ける
桜やマーガレットのような花びらが平面状になっている花は、茎が上になるように逆さに置きます。
薔薇やカスミソウ・スターチスのような立体的な花は、茎をシリカゲルに差し込むように置きます。
注意点2 花と花の間には、すき間をあける
花と花が重なったりすると花びらの形の崩れや傷、しっかり乾燥が出来ないこともあるため、必ず花と花の間にはすき間をあけるように置いていきましょう。
注意点3 シリカゲルは粉末タイプ
シリカゲルには粒タイプと粉末タイプの2種類がありますが、粉末タイプを使用するのがおすすめです。
粒タイプですと花びらのすき間にしっかりシリカゲルを入れることができないため、うまく乾燥できずカビが生えてしまうこともあります。さらに花びらにシリカゲルがつき、花びらがデコボコになる場合もあるため、粒タイプはおすすめできません。
2.花をシリカゲルで埋めていく
花が見えなくなるまでシリカゲルで埋めていきます。この時に竹串やスプーンを使って花びらの形を整えながらシリカゲルを少しずつ入れていきましょう。
花びらのひとつひとつにしっかりとシリカゲルが行き渡るようにするのが重要なポイントです。
花が見えなくなるまでシリカゲルを入れたらフタをして乾燥させます。花の種類や量によって差はありますが、だいたい1週間〜2週間ぐらいが目安になります。
3.容器から花を取り出す
容器から花を取り出す時は、シリカゲルを別の容器に流し、ピンセットで花が壊れないように優しく取り出しましょう。
シリカゲルを流さずにピンセットで無理やり取り出そうとすると花びらが破れたり、形が崩れたりする場合があります。
また乾燥させた花をすぐに使わない場合は、容器にシリカゲルを入れ、乾燥させた花が重ならないようにシリカゲルの上に置き、蓋をして保管しましょう。保管する容器にシリカゲルを入れないと湿気で色褪せや花びらが萎れてしまう原因になるためです。
4. 乾燥させた花を瓶に入れていく
瓶に入れてくだけで完成するボトルフラワーと蓋を台座にして作るボトルフラワーの2種類があります。
瓶に入れてくだけのボトルフラワー
乾燥させた花を瓶の底から色のバランスを見ながら入れていき、最後に蓋をして完成になります。瓶に入れるだけのため、初めての方にもおすすめの方法になります。
綺麗に作るポイントとしては、長いピンセットを使用すると長いタイプの瓶でも花びらを折ることなく花本来の姿の状態で作成することができます。
蓋を台座にしたボトルフラワー
蓋に台座になる部分を取り付けます。台座になる材料の「セックブリック」や「紙粘土」などをグルーガンや接着剤で接着させます。
茎が短いもの、柔らかいものは、フローラルテープでワイヤーを固定するとアレンジがしやすくなります。もし茎が固い種類であれば、ワイヤーで固定する必要はありません。バランスを見ながら台座にドライフラワーを挿していきます。
ポイントとしては、容器を付けたときに花が当たらないかどうか確認しながら作業を進めることです。
容器内に綺麗に収まったら、接着剤で容器と台座のフタの部分を湿気が入らないように接着します。これで完成になります。ぜひオリジナルのボトルフラワーを作る時に参考にしてください。
ギフトに適したボトルフラワーの選び方
お手入れの必要もなく、置くだけで簡単にインテリアとして華やかにしてくれるボトルフラワー。
ボトルフラワーには、花の種類・色や瓶の形などさまざまなタイプの商品があり、「どれを選べばいい?」「プレゼントとして喜ばれるのはどれ?」と悩まれている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、自分用はもちろん大切な方へ贈るボトルフラワーを選ぶ際の大切な3つのポイントをお伝えします。
1. 花の種類で選ぶ
ボトルフラワーは、花の種類や大きさで印象が変わります。例えば、小さい花を使用したボトルフラワーは可愛く優しい印象に。逆に大きな花を使用した場合は、インパクトがあり華やかな印象になります。
2. 色で選ぶ
贈る相手の好きな色、好きな色がわからない場合は、イメージに合わせて贈ってみてはいかがでしょうか。色のイメージとしては「白は純粋」「黄色は元気」「赤は情熱的」「青は冷静」「紫は信頼」などがあります。
3. 容器の形状で選ぶ
容器の形状によって印象が変わってきます。例えば、定番は細長い形状やドーム型になります。丸みを帯びた容器であれば可愛らしい印象、四角く厚みが薄いタイプは、まるで絵画のようなスタイリッシュな印象になります。
まとめ
この記事では、シリカゲルで乾燥させることによって、本来の色をそのまま残せるボトルフラワーについてご紹介しました。
現在通販されているボトルフラワーには、プリザーブドフラワーのボトルフラワーも混在している状態です。
本来の色をそのまま残しているボトルフラワーと着色している人工的な色のプリザーブドフラワーとでは色合いも違ってくるため商品説明を確認することをおすすめしています。
小さなガラス瓶に花で彩るボトルフラワー。大切な方に贈るからこそ、ご自身でボトルフラワーを作って贈ってみるのもいいかもしれません。